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Frequency Counter (周波数カウンター)

Frequency Counter

概要

入力信号の周波数を高精度に測定・表示するツールです。 ブラックマン窓関数の採用とセグメント長の自動最適化により、極めて高い測定精度を実現しています。 単に「今の周波数」を表示するだけでなく、周波数のふらつき(ジッター)や、時間経過による変動(ドリフト)を詳細に解析できます。 水晶発振器の安定度測定や、楽器のチューニング、回転数の計測などに利用できます。

操作方法

測定の開始と停止

  • Start / Stop ボタン: 測定の開始と停止を切り替えます。
    • 測定中はメインディスプレイの数値が更新され、グラフに履歴が記録されます。

メインディスプレイの見方

画面上部に大きく表示されている数字が測定結果です。視認性の高いLED風のデザインになっています。

  • 緑色の数字: 現在の周波数 (または周期) です。
  • 右下のdB表示: 現在の信号レベル (dBFS) です。信号が小さすぎる(Gate設定以下)場合は測定されません。

画面構成と機能

表示モード

用途に合わせて、数字の表示形式を切り替えられます。

  • Frequency: 周波数 (Hz) で表示します。通常はこちらを使います。
  • Period: 周期 (s, ms, µs, ns) で表示します。1回の波にかかる時間を知りたい場合に使います。

統計情報

ディスプレイの下に、測定の安定性を示す指標がリアルタイムで表示されます。

  • Std Dev: 標準偏差。周波数のばらつき具合を示します。値が小さいほど安定しています。
  • Allan Dev: アラン偏差。オシレーターの評価などに使われる、短期的な安定度を示す指標です。

グラフによる分析 (タブ切り替え)

画面下部のタブを切り替えることで、異なる視点からデータを分析できます。

  1. Frequency Drift (周波数変動)

    • 横軸を時間として、周波数がどう変化したかを記録します。
    • 機器のウォームアップによる周波数ドリフト(熱による変化)などを観察するのに最適です。
  2. Allan Deviation (アラン偏差)

    • 高度な安定度解析用です。
    • 「1秒間でのふらつき」「10秒間でのふらつき」など、積算時間(Tau)を変えたときの安定度を両対数グラフで表示します。
    • 右下がりのグラフになっていれば、時間をかけて平均化するほど精度が上がることを意味します。
  3. Jitter Histogram (ヒストグラム)

    • 周波数のばらつきを度数分布(ヒストグラム)で表示します。
    • 測定値が平均値を中心にどのように分布しているか(正規分布しているか、特定の周波数に偏っていないか)を確認できます。
    • Baseline設定: 分布の中心を「平均値(Mean)」にするか、任意の「基準値(Reference)」にするか選べます。
    • X-axis設定: 横軸の単位を「Hz/s (Native)」にするか、偏差率「ppm」にするか選べます。

設定項目

  • Gate (dB)

    • 測定を行う信号レベルの「しきい値」を設定します。
    • 入力信号がない時やノイズだけの時に、デタラメな数値が表示されるのを防ぎます(例: -60dB)。
  • Channel

    • 測定する音声チャンネル (Ch 1 / Ch 2) を選択します。
  • Update Rate

    • 測定と表示の更新頻度を設定します。
    • Fast (10Hz): 素早く反応します。回路の調整時などに便利です。
    • Slow (2Hz): ゆっくり更新します。バッファを多く使うため、より安定した高精度な測定が可能です。
  • Calibrate (校正)

    • リファレンス信号(基準となる正確な信号)を使って、測定値を補正する機能です。
    • PCのオーディオインターフェースのクロックには誤差があるため、厳密な測定が必要な場合は、既知の周波数(例: 10MHzのルビジウム発振器やGPS標準など)を入力し、この機能で補正係数を設定します。

使用例

発振回路の安定度確認

自作したアナログシンセサイザーや発振回路が、温度変化でどれくらい周波数がズレるか(ドリフト)を確認します。

  1. 信号を入力し、Start を押します。
  2. Frequency Drift タブを開きます。
  3. 数分〜数十分放置して、グラフの動きを見ます。
  4. 電源投入直後に周波数が大きく動き、やがて安定していく様子(ウォームアップ特性)が観察できます。

精密な周波数合わせ

  1. Update RateFast に設定します。
  2. Jitter Histogram タブを見ます。
  3. ヒストグラムの山が鋭くなるように(ばらつきを減らす)、また山が目標の中心に来るように回路を調整します。
  4. 単位を ppm に切り替えると、許容誤差(例: ±20ppm以内)に入っているかどうかの判定がしやすくなります。