Signal Generator (信号発生器)

概要
Signal Generator(シグナルジェネレータ)は、正弦波、矩形波、ノイズ、スイープ信号など、オーディオ測定に必要な様々なテスト信号を生成するツールです。左右のチャンネル(L/R)を独立して制御したり、リンクさせて同期操作したりすることができます。
主な特徴:
- 多様な波形: 基本的な波形に加え、マルチトーン、MLS、バースト信号などを生成可能。
- 柔軟な出力制御: L/Rの個別出力や位相反転、遅延(Delay)の設定が可能。
- 高度な変調機能: スイープ(周波数掃引)、AM(振幅変調)、FM(周波数変調)、ΦM(位相変調)をサポート。
基本操作
出力の開始と停止
画面上部の 「Start Output」 ボタンをクリックすると信号の生成が開始されます。もう一度クリックすると停止します。
出力ルーティング
信号をどのチャンネルから出力するかを選択します。
- Left Only: 左チャンネルのみ出力します。
- Right Only: 右チャンネルのみ出力します。
- Stereo (L+R): 両方のチャンネルから出力します(通常はこちらを使用)。
設定対象の選択
パラメータを変更する対象のチャンネルを選択します。
- Left Channel: 左チャンネルの設定のみを変更します。
- Right Channel: 右チャンネルの設定のみを変更します。
- Linked (Both): 左右のチャンネルをリンクさせ、同じ設定を適用します。これを選択すると、現在の左チャンネルの設定が右チャンネルにコピーされます。
波形とパラメータ
「Signal Parameters」 セクションで信号の詳細を設定します。
波形
以下の波形から選択できます。
- Sine: 正弦波。最も基本的なテスト信号です。
- Square: 矩形波。
- Triangle: 三角波。
- Sawtooth: のこぎり波。「Raising(上昇)」と「Falling(下降)」を選択可能。
- Pulse: パルス波。パルス幅(Duty比)を調整可能。
- Tone + Noise: 正弦波にノイズを重畳した信号。S/N比のテストなどに使用。
- Noise: ノイズ信号。「White」「Pink」「Brown」などの色(周波数特性)を選択可能。
- Multitone: 複数の正弦波を対数間隔(Log-spaced)で合成した信号。クレストファクタ(波高率)が最小になるよう位相が最適化されています。
- MLS (Maximum Length Sequence): 室響特性の測定などに使用される擬似ランダム信号。
- Burst: トーンバースト信号。On/Offのサイクル数を指定可能。「Windowed」を選ぶとハン窓が適用され、クリックノイズを低減します。
- PRBS (Pseudo-Random Binary Sequence): 擬似ランダムビット列。
基本パラメータ
波形に応じて有効なパラメータが変わります。
- Frequency (Hz): 信号の周波数。スライダーまたは数値入力で変更可能。
- Phase Offset (deg): 信号の初期位相。左右の位相差を作りたい場合などに使用します。
- Delay (ms): 信号の遅延時間。バースト信号などでタイミングを調整する際に有効です。
- Amplitude: 信号の振幅(音量)。以下の単位を選択できます。
- Linear (0-1): 0.0〜1.0のリニアスケール。
- dBFS: デジタルフルスケールに対するデシベル値。最大値は0dBFS。
- dBV, dBu, Vrms, Vpeak: 電圧単位(※正しい値を表示するには出力キャリブレーションが必要です)。
変調とスイープ機能
画面下部のタブで、高度な信号生成機能を設定できます。
Sweep (周波数スイープ)
正弦波(Sine)の周波数を連続的に変化させます。周波数特性(f特)の測定に使用します。
- Start / End Freq: 開始周波数と終了周波数。
- Duration: スイープにかかる時間(秒)。
- Logarithmic Sweep: チェックを入れると対数スイープ(オクターブごとの変化率が一定)になります。チェックを外すとリニアスイープになります。
AM (振幅変調)
信号の振幅を周期的に変化させます。
- Mod Freq: 変調信号の周波数。
- Depth: 変調の深さ(%)。
FM (周波数変調) / ΦM (位相変調)
信号の周波数または位相を周期的に変化させます。
- Mod Freq: 変調信号の周波数。
- Deviation: 変化の最大幅(Hzまたはdeg)。
測定のヒント
- 周波数特性を測りたい: 「Sweep」タブを有効にし、Logarithmic Sweepで20Hz〜20kHzをスイープさせます。Recorder ウィジェットで録音し、解析することができます。
- 歪み率(THD)を測りたい: 「Sine」波形を選択し、純粋な正弦波を出力して、Distortion Analyzer で測定します。
- インパルス応答を測りたい: 「MLS」または「Log Sweep」を使用します。